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マイペンライがモットーです
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2005年 イタリア映画 シネアミューズ・イーストにて鑑賞

 結婚してからというもの、ミニシアターからすっかり足が遠のいてしまった私ですが、久々にミニシアターの初日上映に1人で行ってみました。

 地元のシネコンでは、週末は特にカップルやファミリーばかりで、なかなか1人で観に行く気にならないものですが、渋谷あたりだと週末でも1人観に来ているオサレさんもたくさんいて、ホッと一安心。
 1人で観るのが当然だった学生時代を思い出しちゃいました。

 さて、イタリアのトスカーナを舞台にしたこの映画、何も予備知識なく、ただ何となく良さそうというだけで足を運びました。

 さすがイタリア映画というか、生き生きした少年たちの描き方には脱帽。イタリア映画に出てくる少年ってとっても魅力的です。

 主人公の少年ミルコも、決してイイ子ではなく、むしろヤンチャで生意気なガキなのですが、それでも弾けるような魅力を感じさせる少年です。

 ただ、物語としては今ひとつ心に響くものがありませんでした。
 実話ベースのため過度の演出を抑えているせいもあるのかもしれませんが、それよりもテーマに古臭さを感じるからかなと思います。

 障害者を施設に隔離しておく当時のイタリアの政策が不当であることは確かです。でもそんなことはわかりきっている。
 一方、作中で描写されているデモ等の影響もあってか、イタリアでは盲学校が廃止されたという説明が途中でありましたが、それって本当にいいことなのかという疑問を感じました。
 日本でも「特別支援学級」というかたちで、一般の学校に障害児を受け入れていく取り組みが始まっていますが、それでも盲学校や聾学校は特別支援学校というかたちで残ります。
 障害児の皆がミルコのように強い子だとは限りません。
 ミルコのような子が個性を伸ばせる機会を与えることは重要でしょうが、かと言って一般社会で生きていくのが難しい障害児や障害者が数多くいることも事実です。
 かの悪法「障害者自立支援法」が施行され、その歪みが目立ってきている今だからこそ、なおさらそう感じるのかもしれません。

 特別な感性を持ち、障害者としては社会的に非常に成功した人物であるミルコ氏だからこそ可能だった話なんだよな、と思ってしまったわけです。

 穿ちすぎなんでしょうね・・・きっと「障害者自立支援法」という悪法さえ存在しなければ、もっと素直に観ていられたのだと思います。


 
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