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マイペンライがモットーです
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~1989年 日本映画 テレビ録画にて観賞~

北野武の監督デビュー作。かねてから観たいと思いつつ観る機会を逸していましたが、「アウトレイジ」公開記念としてCSで放映されているのを発見。その後の北野映画に通底する、乾いた暴力描写が切なささえ感じさせる傑作でした。

もともとこの映画、深作欣二が監督する予定だったのが、条件面で折り合いがつかず、主演の北野武にお鉢が回ってきたとか。深作の描く「その男・・・」も観てみたい気もしますが、深作降板という僥倖が無ければ「キッズ・リターン」も「ソナチネ」も無かったのかと思うと、ゾッとします。

脚本を書いたのは、かの野沢尚。北野は野沢の脚本を削り倒したため、野沢は後年まで不愉快さを隠さなかったとか。でも、そうして削り倒したおかげで、北野らしい切ない世界が生まれたのだということを考えると、北野の非凡さを感じざるをえません。

北野武監督のデビュー作である本作が、テレビではなかなかお目にかかることがありません。それはどうも、作中「キチガイ」という表現が多用されるためのようです。まったく、テレビ局の腰の引けっぷりは情けないもんです。

ともかく、CSで放送されていたのをたまたま発見したのはラッキー。録画したDVDで、北野武の才能の萌芽を何度も楽しみたいと思います。
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