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マイペンライがモットーです
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~1997年 日本映画  新宿のどこかで鑑賞~

ヴェネチアの箔はさすがというべきか、平日の昼にも関わらず、劇場はかなり混んでいました。そして、場内の張り詰めたような緊張感が印象的でした。

大切な人を守るため、あるいは償うために、銀行強盗まで敢行してしまう西。彼の徹底的な無口ぶり、自分を気遣ってくれる人に対する優しくも気弱げな目、その一方でのキレたときの押さえ切れない暴力。それらは、見事に彼の心の傷を表現していました。

「キッズ・リターン」同様、映像がとても美しい。久石譲による音楽も美しい。それらの美しさと相まって、西の心の動きは痛いくらいに伝わってきます。ヴェネチアの金獅子賞は、決してフロックではありません。

これだけの作品を撮り、また役者としても独特の存在感を発揮しているのだから、北野武にはそろそろ映画作りに専念してみてほしいもんです。

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