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マイペンライがモットーです
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~1971年 イギリス映画 テレビ録画にて鑑賞~

巨匠・キューブリックの代表作の一つなわけですが、「2001年宇宙の旅」と同様、私にはまるで良さがわかりません。

 強烈な社会風刺であることはわかります。
でも、自由主義と全体主義という対立関係が背景にあるこの映画が描かんとしているモノは、古臭いなぁと感じざるをえない(当然ですが)。

この作品では、残虐非道を繰り返してきた主人公が、非人道的な「矯正プログラム」によって矯正的に人格を変えられるという、社会の冷酷さを風刺している部分があるようです。

でも、その「矯正」って、現代に生きる私から見れば、さほど悪いことには思えません。

現実に犯罪者の矯正プログラムというものは存在し、効果を上げています。
この映画で描かれた矯正プログラムは、やり方はマズかったかもしれませんが、科学的な手法で矯正を行うこと自体が悪いとは私には思えないんです。

本来、この主人公は死刑になったっておかしくないはず。
それが、まるで孫悟空の頭の輪っかよろしく、「悪いことを考えると吐き気がする」という状態で社会復帰する。
それって、そんなに酷いこと?
刑務所ぶちこんで殺してしまえ、ってほうがよっぽど酷いだろって思うんです。

時代背景によるものでしょうか。そういったプログラムによる人格矯正を、全体主義の発露と見做して皮肉っているのでしょうが、冷戦が終わった今となっては、バランスを欠いた見方というふうに思えてなりません。

私の見方は浅いかもしれません。
でも、矯正プログラムの非人道性を悪と見なしているところに、私は違和感を覚えてしまいました。

この作品が人を惹きつける力があることは認めますし、映像と音の力を余すところ無く引き出したスゴイ作品かもしれません。

でも、私はやっぱりこの映画、嫌いだなぁ。
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