忍者ブログ
マイペンライがモットーです
[87]  [126]  [125]  [124]  [122]  [121]  [120]  [119]  [116]  [117
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

~2008年 日本映画 テレビ録画にて観賞~

4時間という、いまどき珍しい長編。これだけの長さになると、仕事と子育てで忙殺されている身には、なかなか観る時間を確保することさえ難しいんですが、評判が良いので何とか時間を確保して観てみました。4時間、決して短くは無い時間ですが、ダレることなくほぼノンストップで観ることができました。決して「好き」とは言いにくい映画で、傑作とも思えませんが、不思議と愛着の沸く映画です。

「愛のむきだし」ってタイトル、どうにもすわりが悪い。「むきだしの愛」としたほうが耳に優しいですが、これは確信犯的なのでしょうね。

要するに盗撮魔が新興宗教にハマった妹を救出するという話です。主人公がなぜ盗撮魔でなくてはならなかったのか。西島隆弘という爽やかイケメンを主人公に据えながらなぜ盗撮魔?「愛」をテーマにしていながら、愛とは程遠い盗撮という行為を延々と描くのはなぜ?
最後まで腑に落ちないところだったのですが、後で調べたところによれば、園子温監督の知り合いである盗撮のプロが、妹を新興宗教から脱会させた、という実話がベースになっているからのようですね。

でも、やっぱり愛をテーマにしているんだったら、そこは変えてしまってもよかったんじゃないかな。

「盗撮」という行為は、「愛」とはあまりにかけ離れた行為。神父である父親に強要される懺悔のネタをつくるために始めた行為だとはいえ、盗撮という行為は卑劣すぎる。本人にエロい欲望が無かったとしても、です。
例えば本気で耽溺している何とかフェチなんかにしておいたほうが、よっぽど変態であり、最終的に収斂していく純粋な愛との対比が面白かったんじゃないかと思えます。

この映画の主演は、西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラという、私にはまるで馴染みのない若い役者。3人とも演技を観るのは初めてですが、三者三様の雰囲気があってイイですね。彼ら彼女らの体当たりの演技を観るのは心地よかったです。
恐らくこの映画の一番の魅力は、彼ら3人(と渡辺真起子)の鬼気迫る演技なんでしょう。

安藤サクラは奥田瑛二の娘という事前知識を得て観ましたが、顔を見た瞬間、ああ、要するに安藤和津の娘ってことだなと合点がいきました。もう輪郭から目から、コピーじゃないのかと思えるくらい瓜二つですね。
彼女が醸し出すの独特のネバっとした空気がどうにも気持ち悪かったのですが、これも狙い通りなのでしょう。「にっかつロマンポルノを連想させる」などというレビューをいくつも観ましたが、納得。昭和のジメっとしたエロスの世界の人ですね、彼女は。

クライマックスでは泣かされました。ボロボロと。ベタベタのありえない展開ですけどね。
また観てみたい、とDVDに録画しておきましたが、やはり4時間という時間の長さがネックになって、なかなか観る機会は訪れないでしょうね。
PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
管理人のみ閲覧可   
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]