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~2002年 ニュージーランド・ドイツ合作 テレビ録画にて鑑賞~
ニュージーランド映画というだけで何となく気になっていた映画なんですが、それほど評判がよくなかったので劇場では観ずじまい。
録画したのを観てみましたが、やはり評判どおり、イマイチかなぁ。
ニュージーランド映画というだけで何となく気になっていた映画なんですが、それほど評判がよくなかったので劇場では観ずじまい。
録画したのを観てみましたが、やはり評判どおり、イマイチかなぁ。
ニュージーランドのマオリ族の文化継承をテーマにした作品なんですが、作品中目だっているのは、文化継承うんぬんよりも、男尊女卑の体質。
古い文化を継承すること=男尊女卑社会を保ち続けることなのであれば、そんな文化はとっとと打ち捨てちゃえばいい、なんて思うのは私だけではないでしょう。
じいさんが、孫娘がいくら一生懸命に文化を継承しようと努力していても、じいさんは最後まで孫娘のことを認めません。女だから。
ラストで結局認めるわけですが、非現実的な出来事があって、初めて認めているんです。
だから、伝統文化と現実社会にどう折り合いをつけるか、という大事なポイントがボヤけてしまってます。伝統文化が内包している男尊女卑をどう解決するか、何も見えちゃきません。
もう一つ、気になったこと。
クジラを神格化したこの映画、製作しているのが反捕鯨の強硬派であるニュージーランドとドイツなんです。
「反捕鯨」というメッセージが直接的に表現されていたわけではないですが、クジラは神聖なものであるという認識を前提として話が進んでいきます。
「クジラは特別な動物であり、食べるなんてとんでもない」という反捕鯨の人々の考えが大嫌いな私には、ちょっと引っかかってしまうものがあるんです。
マオリの人々にとっても、クジラが特別な存在だったことは確かなようです。
しかし一方で、この映画にも見られるような座礁クジラがいた場合には、映画でのように海に帰すようなことはせず、解体して食べてしまったとのこと。
それどころか、欧米人に「発見」されてからのニュージーランドでは、欧米人の影響で捕鯨を積極的に行うようになったようです。
(くわしくは「捕鯨ライブラリー」の「ニュージーランド捕鯨政策の変遷」を参照)
また、ニュージーランド当局の強硬な反捕鯨政策に対しては、当のマオリたちからは厳しく批判されているという現実があります。
どうもこの映画、マオリの伝統文化継承というテーマを掲げながら、反捕鯨のための啓蒙映画の側面があるように感じてしまうんです。
ちょっと穿ちすぎかもしれないけれど、少なくとも反捕鯨的価値観を当然のものとして描いた作品であることは確かです。
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